とのさまバッタのゆる~く毎日を楽しみたい覚え書き

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子育て中におすすめ、星の王子さま~池澤夏樹さんの訳を読んでみた。

こんにちは。

今日はちょっとした読書感想文を書きたいと思っています。

題材は言わずと知れた、サンテグジュペリ星の王子さまです。

 

この星の王子さまは、訳者が何人もいて、改めて人気のある作品だと思う同時に、

いろいろな解釈のできる深い話だと思いました。

 

今回は、現在世の中に一番たくさん出回っていると思われる

集英社文庫池澤夏樹さんの訳を読ませてもらいました。

 

あらすじ

語り手でパイロットである「僕」が砂漠に不時着したところで、

星の王子さまと出会います。

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王子さまはどういった経緯でこの星にやってきたかを「僕」に話します。

 

「僕」と王子さまは、毎日話をしているうちに友情を育みますが、

最後は、悲しい別れがおとずれる...というものです。

 

話の流れは以上ですが、

王子さまが地球にやってくるまでのお話しが非常におとぎ話チックで、かつ、

その内容が非常に深くて難解なのです。

 

 小学生におすすめできる?大人の童話?

私が最初にこの本を読んだのは確か、小学校5年生の時でした。

ただ不思議なお話、といった印象しか受けませんでした。

 

例えば、王子さまがいろいろな星を巡って星の住人に会うくだりなど、

まるで子供の絵本に出てくるお話のように感じられます。

いくつもの絵本を繋ぎ合わせて作った一つの読み物、といったイメージでしょうか。

 

物語に隠されているメッセージは深いですが、

ストーリー的には幼稚で単純に思いました(あくまで小学生の頃の私の感想です)。

 

一方で、星の王子さまは小学生にオススメの本として紹介されている場合もあります。

 

ただ、このぐらいの年代の子供達は大人に憧れている年代でもあり、

ちょっと大人びたストーリーを好むと思います。

逆に星の王子さま大人よりも子供を賛美する内容となっています。

 

果たして、どれだけの小学生がこのお話しに共感できるでしょうか...。

共感できる小学生がいたら、なかなか文学的な素質のあるお子さんだと思います!

 

結論、私的には、この星の王子さまは、

大人になってから読むべき本だと思ったのです。

 

王子様とバラの愛の物語は子育て中のお母さんにもあてはまる物語

読み進めるうちに、王子さまは愛するバラとの決別が原因で旅を始めた、

という事実がわかります。

 

ここで二人の会話から単純に考えると、恋人同士がお互いすれ違いにより別れてしまった、という雰囲気を感じ取れると思います。

 

素敵ですよね、バラと王子様...お話の中ならではの関係ですね。

 

見知らぬ植物が突然、王子様の星に根付いて

花が咲くのを心待ちにしていた王子さま。

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イメージ画像です

 

やがて美しく花咲くバラですが、

王子さまの気を引くためにわざと傲慢な態度を取り続ける。

 

成長するまで見守っていたのに、成長すると翻弄されてしまう...。

ちょっと谷崎潤一郎の「知人の愛」を思わせます...。

 

うーん、私自身はそんな経験ありませんが(笑)、恋愛小説にありそうな展開です。

 

しかし、あれ?なんだろう、大人になって読み進めると、

なんだか、子育て中の気持ちと重なります。

 

産まれる前はあんなに心待ちにしていたかわいいわが子ですが、

産まれてからは、子供に振り回されて、子育てに翻弄される毎日...。

本当は愛しているのに、逃げ出したくなる毎日...。

でも、王子様のようにバラ(=子供)を置き去りにして旅立つことはできません!

 

大人たちがしている事は、さほど重要ではないのか?むしろ必要。

そして、いろいろな星を旅する王子様は不可解な大人たちに出会いますが、

この大人たちが必死にしている事を、王子様は重要じゃない、と言います。

 

この、大人=忙しく何かをし続ける、大切なものを忘れている

   子供=自分たちの価値観で、大切なものは何かを判断できる

というイメージ、ミヒャエル・エンデの「モモ」にも通じるものがありますね。

 

でも、星の王子様の大人たちがしている事は、私たちしなければいけない事、

している事に微妙に当てはまります。

 

例えば王様が統治している事に関しては、

家庭がうまくいくように子供達をみまもること、

 

計算しているビジネスマンは家計を必死にやりくりしている姿でしょうか。

 

酒飲み男に関してはストレス発散のヤケ食い(笑)。

 

どれも、やりすぎはいけませんが、

生きていく上では少なからず必要な事だと思います。

でも、確かに子供達から見たら、面白くないことなのでしょうね。

 

飼い慣らす、事で人間以外の友達ができる!

そして地球に降り立った王子様はキツネと出会い、

動物や食物を「飼い慣らす」事で、友達になれることを教えてもらいます。

そしてキツネと友達になった王子様。

 

 このキツネがあの有名な

 

「大事なものは目で見えない、心で見る」

 

という意味の言葉を教えてくれるのです。

 

しかし、ここで気になったのが「飼い慣らす」という言葉です!

非常に理解しやすい言葉ですが、なんだか人間とペットの主従関係のようで...。

 

せっかく童話チックに展開していくストーリーなんだから、

他にいい言葉がなかったのかな?と個人的に思ったのでした。

 

でも、世の中の生物を「飼い慣らす」ことができれば、

それに連なる世の中をも愛することができる...いいことですよね。

訪れる別れと帰還。

パイロットの「僕」は王子様の旅の話の一部始終を聞く事になるのですが、

その間に王子様と友達になります。

 

でも、王子様は幾多の出会いを重ね、身の上を「僕」に語るうちに、

やはり自分が残してきた故郷とバラの元に変える決心をします。

 

ストーリー的には友達との別れと故郷への帰還ということで、

めでたしめでたし、となるのですが、その故郷への帰還の仕方がなかなか衝撃的です。

詳しくはネタバレになるので伏せておきますが、

 

この、魂だけ故郷へ帰還させる、という考えは何だか霊的な感じさえします。

童話的なお話が急にオカルトちっくになるわけです!

 

さらに、次の日には何もなくなっていたので、無事に故郷の星に帰れたのだろう、

というくだりは、仮面ライダーなどの特撮シリーズの死亡パターンを思わせます。

(キラキラと輝いて透明になって消えていくあのパターン。知らない人すいません)

 

そのあたりは小学生におすすめできる理由のひとつでしょうか。

まとめ

以上が大人になって読んでみた星の王子様の感想です。

個人的には子育て中の自分と王子様が重なるとは思ってもみなかったので、

ぐいぐいと引き込まれました。

王子様、バラの元に戻れたようでよかったです。

 

できれば、小学生高学年、高校~大学生、20代、40代、60代~と、

間をあけて読んでみると、その都度解釈が変わって面白そうです。

 

もっと深い解釈を得るには、作者のサンテグジュペリさんの事や、

生きていた時代の考証をするといいかもしれませんね。

 

あと、個人的に萩尾望都さんや武宮恵子さんの作画による

SF少女漫画風の星の王子さまが見てみたいですね!

 

以上です。皆さんも、忙しい毎日から少し現実逃避して、

星の王子さまの世界に行ってみてください!